日本人の自然信仰を端的に表現しているのが鳥居といえます。
鳥居を見上げますと、単純なフォルムでありながら、実に見事な造形であるのに気づかされます。
鳥居は、日本人にとりまして、神域への門を意味します。
その起源に付きましては、多くの説がございますが、いずれにせよ、それが聖なる場所への「門」であることは確かだといえます。
では、なぜ左右二本の柱に横木を渡した形が「神様の門」となったのでしょうか。
一説には次のようなものがあります。
太陽を象徴する女神様であります天照大御神様が弟の乱暴に怒られ、「天の岩戸」に身を隠してしまわれました。この女神様がおられなければ世界が闇になってしまいます。
そこでほかの神々様は、天照大御神様が岩戸出出て頂くために様々な策を練りなさいました。
その最初の策と申しますのが、岩戸の前に木々を立て横木をわたしてその上に長鳴鳥(にわとり)を並べて鳴かせるというものでありました。
そのため、この神域への門は「鳥居(鶏居)」と呼ばれるようになったというものであります。
鳥居はその材質、構造も多種多様ですが、京都大神宮のものは、コンクリートで作られております。
実は、戦前は、この周りに銅がまかれておりましたが、戦争中に金属を供出せねばならなくなり、その折に取り外されたようです。

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